オールドレンズ Super-TAKUMAR 55mm F1.8 を買ってしまいました。久し振りのレンズ購入になります。
ほぼ衝動買いでして、
- オールドレンズを触ってみたかった
- マニュアルフォーカスレンズを触ってみたかった
- 中望遠の単焦点を使ってみたい
- 金はない
というところに、秋葉原の中古カメラショップ、「2nd BASE」で、オールドレンズフェアというものをやってまして(現在は終了)。
指定のレンズとマウントアダプターをセットで1万円で売ってたんです。
多くは標準レンズですが、APS-Cにフルサイズ用の標準レンズを付けると、それだけで中望遠(70~80mm)になるんですね。
そして、この値段なら、失敗しても諦めが付く。そう思って買ってしまいました。
外観等
というわけで、購入したのがこちら。オールドレンズ界のファーストステップ、として有名な、Super-TAKUMAR 55mm F1.8です。ほかにも色々あったんですが、まずは有名どころのこちらで。
正式名称は、Super-Multi-Coated TAKUMAR 1:1.8/55。多層コーティングがされた、わりと後期モデルの模様。
焦点距離55mmなので、APS-CのX-T5に付けると、フルサイズ換算82.5mmの画角になります。
セットのマウントアダプター。マウントはM42マウント(ネジ切り)になります。
合体。
手持ちのXF18-55mmF2.8-4 R LM OISと比較。XF18-55mmより一回り小さい感じ。
重量はアダプター込みで334g。上に挙げたXF18-55mmが310g。小さいのにずっしりする感じです。
カメラに装着するとこんな感じ。なかなかにかっこいいです。
最初に取り付けたとき、レンズのピント/絞りの指標が真上を向いていなくて、どうしたものかと思ったのですが、マウントアダプター側に小さな芋ネジがあり、これを緩めると(回すための六角レンチもアダプターのパッケージに入ってました)、アダプター内側をグルグル回すことができるので、角度を調整して事なきを得ました。
現代レンズとの比較(室内・フィギュア)
早速、室内でいつもの高森藍子フィギュアを撮ってみました。
ピント合わせですが、Xシリーズのカメラには、マニュアルフォーカスの際にアシスト機能が付いていて、ピントが合っている部分に色を付けることができます。なので、それほど難しくはありませんでした。ピントリングを回すとだんだんと像がハッキリしていくのは楽しいですね。
F1.8(解放)。フィルムシミュレーションはProviaです。ピントは開けている左目に合わせました。
フォーカスから外れて行くにつれて、なだらかにボケていくのが良い感じです。
F4。スカートの色のりが少し濃くなったような気がします。また、ピント面のキレも良くなりました。
F8。
XF18-55mmを55mmにセットして写すとこんな感じ。AF(AF-S)で左目にピントを合わせています。
F4(解放)。
F8。
TAKUMAR、思っていたのより写りいいですね……。F4で現代のレンズと比べても、若干の違いはある物の、決して悪くない感じです。室内での撮影のため、強い光が入ってこなかったので、いわゆるオールドレンズらしさはあまり出なかったようです。
さすがに解放1.8だと、ピント面でも少しユルさがありますね。
現代レンズとの比較(屋外・曇天)
今度は、屋外で撮ってみました。天候は曇り。
ノカンゾウの花。フィルムシミュレーションはASTIAです。
F1.8。背景のボケがなだらかです。ただ、ピント(花のしべ)はいまいちハッキリしない。
F4。ボケ量は少なくなりますが、ピント面のキレはとてもいいですね。
F8。花全体にピントが合っています。
XF18-55mmでもテスト。F4。色ののり(特に背景の緑)がずっと濃くなっているのがわかります。
F8。
今度は少し離れたところから建物(神社)を、PROVIAで。
F1.8。ピントは鐘に合わせているのですが、やはりいまいち。前ボケ(左右の木)も綺麗です。
F4。ピント面もハッキリしています。
XF18-55mmのF4。赤色はあまり差は出ませんね。一方で、背景のボケ(特に右奥の木々)にざわつきが感じられます。
もう一つ比較例。今度はサルスベリの花です。ASTIA。
F1.8。ザ・玉ボケという感じに。
F4。玉ボケが六角形になっています。
XF18-55mm F4。緑が濃い。そして、遠景が少し流れている感じがあります。
という感じで、現代のレンズと比較してみました。
- 解放と絞り込んだときで描写が大きく変わる
- ボケはなだらか
- 緑が薄くなりがちだけど、逆に花の色が際立つ
といった印象です。意外と花撮影には向いているかも、と思いました。
あと、APS-Cのサイズに切り取られているため、オールドレンズにありがちな周辺減光はほとんど感じられません。おかげで、意外と普通に使えてしまう印象です。
現代の中望遠単焦点レンズと比較してみたいのですが、お金が厳しいです。
その他作例(その1.曇天)
その他にもいろいろ撮ってきたので、見てください。だいたい絞り開放です。
コサギ。
少し日が射していたので、木の葉の間から太陽を。ガチ逆光ですが、フレアは強いものの、ゴーストは出ませんでした(少し色は付いてる)。マルチコート型なので、やはり逆光には強めなようです。
床屋の庭先に咲いていたキョウチクトウ。
ニチニチソウ(というらしい)。
カモを撮ろうとしたら、別のカモが割り込んできました。
草うめぇwww
その他作例(その2.晴天)
ここからは別の日。天候は晴れです。
キバナコスモスとミツバチ(トリミング)。
アゲハチョウ(トリミング)
日差しが強いとやっぱり白っぽくなりますね。
晴天時の太陽に向けて、やっと虹色のゴーストを写すことができました。ゴーストが勝手に入り込むようなことはあまり無さそうです。