SIGMA 30mm F1.4 DC DN | Contemporary Xマウントを買ってしまいました。
購入動機
最近、ズームレンズを使っているときに、35mm付近を使うことが多く、ならこのあたりの単焦点を買ってしまおうか、と思い立ちまして。
しかし、この標準画角(フルサイズ換算50mm前後)の単焦点レンズ、FUJIFILM Xマウントは激戦区なんですよね。AFレンズだけでも、
- XF35mm F1.4R
- XF33mmF1.4 R LM WR
- XF35mm F2 R WR
- ZEISS Touit 1.8/32
- Tokina atx-m 33mm F1.4
- VILTROX AF 33mm F1.4 XF
- SIGMA 30mm F1.4 DC DN | Contemporary
これだけあるんですよ。もちろん、それぞれスペックや形状、価格が違うわけで。実に悩ましい。
結局、一番の決め手となったのは価格でしたw SIGMA、安いんですよ。もちろん、定評のあるSIGMAの写りを体験したかったと言うことも大きいです。
外観など
というわけで、通販で購入。届いたら……箱でかい!
と思ったら、初回特典のレンズケース付きでした。特典があったのは知っていたのですが、まだ残ってたのか……。
開封。中身はシンプルで、レンズ本体とフード、あと説明書や保証書が入っているだけです。
レンズ外観。作りはしっかりしていて、安物感はありません。
手持ちのXF18-55mmとのサイズ比較。サイズ感はとても似たような感じです。
X-T30に装着したところ。フードが深めなので、少し大きい印象ですね。
使い勝手
X-T30に合わせると、若干大きな印象ですが、重さはXF18-55mmより軽い(30mmF1.3が275g、XF18-55mmが310g)ので、持った感じは特に違和感はありません。
一番のネックは、やはり絞りリングが無いことでしょうか。本体の前面ダイヤルで絞り調整ができるのですが、X-T30の場合、このダイヤルがISO値の変更と兼用になっていて(ダイヤルをプッシュするごとに、絞り/ISOが切り替わる)、絞りを変えようとしてISOを変えてしまうことが何度か……。
AFは特別速いというわけではありません。たまにフォーカスを合わせようとして前後に往復することがあるのですが、この時に画角が変わる(ブリージング)のが、ちょっと気持ち悪い。ブリージングが大きいというのは他の人のレビューで見て知っていたのですが、動画だけでなく静止画でも影響あるとは。
あと、シャッターを切った後、一瞬ファインダーの画面が明るくなることがあります。
というわけで、使い勝手はやはり純正には届いていない印象です。
実写テスト
解像感
さて、実際に撮ってみての画質のチェックです。三脚を立てて、同じ構図で絞りによる画質の違いを比べてみました。
まずF1.4(開放)。日中で明るすぎたのか、少し暗め(シャッタースピード速め)になってしまいました。とはいえ、この段階でも、神社の屋根瓦や遠くのビルの窓ガラスなどの線はハッキリと出ています。
F2.0。
F4.0まで絞ると、さらにシャープになります。
F5.6。
F8.0。
参考までに、XF18-55mmで、同じぐらいの焦点距離にして撮ってみました。F4.0です。
ボケ
次に、ボケのチェック。
F1.4。
F2.0
F2.8
F4.0
全体的にざわついた感がなく、とても柔らかなボケに思えます。玉ボケも綺麗。
前後で距離のある作例を。
ピント面はシャープで、その前後はなだらかにボケていくのがわかります。2枚目、ごく手前は少しざわついた感がありますかね。
逆光耐性
夕日に照らされた花を撮ってみました。右上と中央下にゴーストが出ています。
ただ、これは直射日光をまともに受けた場合で、少し角度を変えればゴーストは出ませんでした。また、コントラストの低下などもごくわずかです。
その他、作例いろいろ
明暗差の大きいシーンでは、少し絞った方が安定するようです。
偶然飛んできた蜂にぴったりピントが合いました。
青空とクレーンをクラシッククローム(を少し調整してクラシックネガ風味に設定)で。
ネコちゃん。
夕暮の風景。
AF-Cでも問題ありません。
総括:万能だけど使いこなすのはちょっと難しい?
軽く撮ってみた感じ、画質には全く問題ありません。ただ、単焦点らしい綺麗なボケと、絞ったときのシャープさ、30mm(フルサイズ換算45mm)という画角のため、撮り方次第で様々に画が変化する、という印象を持ちました。
思った通りの画を撮るには、少し練習が必要かもしれません。奥の深いレンズだと思います。