久し振りにオールドレンズを買ってしまいました。
コンパクト・広角なオールドレンズが欲しかった
オールドレンズは、以前、定番とも言えるSuper-TAKUMAR 55mm F1.8を買ったのですが、結局その後あまり使っていませんでした。
購入時の記事。
使わなくなった理由はいくつかあります。
- 画角が中望遠になる
- 中心部のみが使われる
- マウントアダプターがでかい
1番目と2番目は、自分の持っているカメラ(X-T5)がAPS-C機であることに由来します。
焦点距離55mmというのは、フルサイズでは標準域ですが、APS-Cだと83mm相当の中望遠になってしまうのです。もちろん、中望遠を好んでつかう人なら問題は無いのですが、自分は風景や近めの写真(花やテーブルフォト)を撮るタイプなので、苦手な画角でした。
また、本来フルサイズのイメージサークルを持つレンズをAPS-Cセンサーで使うため、中央の部分のみがセンサーに当たることになります。画質的には「おいしい」所なのですが、周辺減光などのオールドレンズの「味」は活かすことができません。
あと、レンズそのものはコンパクトなのですが、M42マウント用アダプターが結構厚くて、その分レンズの全長が長くなるのも、見栄えや携帯性という意味で残念でした。
そこで、コンパクトで、広角域のオールドレンズは無いものか……と探していたところ、「ハーフカメラ用のレンズならAPS-C向けに良い」ということを知りました。
ハーフカメラ、というのは、35mm版フィルムを半分だけ使い、倍の枚数が撮れる、というカメラです。最近、PENTAX17、というハーフカメラが新製品として発売され、話題を呼びました。
35mmフィルムの半分なので、フィルムサイズは24×18mm。APS-Cセンサーのサイズは23.5×15.6mm。若干小さいものの、かなり近いサイズ感です。
ただ、ハーフカメラというのはコンパクトさが求められた機種だったため、多くは(PENTAX17もそうですが)レンズ一体型。そんな中、レンズ交換のできる機種として、OLYMPUS PEN-Fというのがあったそうです。デジカメにも同名の機種がありましたね。
このPEN-F用のレンズの中から、今回、E.Zuiko AUTO-W 25mm f4、というレンズを購入したわけです。
たまたま秋葉原の2nd Baseさんで物があった、というのが一番の理由ですが……。
外観等
というわけで、購入したのがこちら。
マウントアダプターも一緒に買いました。
カメラに取り付け。シルバーとブラックのツートンが、X-T5(シルバー)とよく似合います。コンパクトなのもいい感じ。サイズは感覚的には、XFレンズのF2シリーズに近いでしょうか。
ピントリングはスムーズに回ります。絞りリングは、解放にするときちょっと抵抗あり(動きはします)。
ハーフサイズで焦点距離25mmなので、フルサイズ換算35mm、準広角といった画角になるようです。APS-Cだと約23mm相当。
作例
さて、実際にどんな画が出るか、撮りに行ってきました。
なお、フジのカメラの場合、フィルムシミュレーション次第で画ががらっと変わるので、今回は、先日追加されたREALA ACEで撮ってみました。彩度・コントラストとも標準に近いフィルムシミュレーションです。
近所の公園で。カビ・クモリありのコンディション的にはあまり良くないレンズのため、だいぶコントラストは低めに出ますね。
神社と鳥居。
フィルムシミュレーションをクラシックネガにして、彩度とコントラストを下げて、粒状度を上げると、さらにネガフィルムっぽい画になります。
花。最短距離25cmということで、結構寄れます。解放F4なので、ボケは大きくは無いもののなだらかでいい感じ。
明るい場所では少し露出を下げた方がいい雰囲気になるようです(露出補正-1)。
逆光。フレアは盛大に出てます。周辺減光もそれなりに出ますね。
動くハトにがんばってピントを合わせてみた。
東京駅。周辺でも直線が意外としっかりと出ています。
テーブルフォトにも使いやすい。
時代を感じる物を撮ると、やっぱりいい感じです。
みんな大好き東京国際フォーラム。
ハイコントラストな景色で。右側の黒い部分、意外と粘っています。
巡回ロボと男の子。
扱いやすくていい雰囲気の画が出るレンズ
まず、軽量・コンパクトなのが良いですね。
解放F4ということで、ボケにはあまり期待できませんが、ピント合わせはしやすいですし、スナップには向いていると思います。オールドレンズらしい雰囲気は十分に出ますし。
ちょこちょこと使っていければいいなと思っています。